マッチングアプリが婚活や出会いの主流になった今、昔ながらのお見合いの位置付けは、さらに明確化されたように感じます。
2011年の開業以来、芦屋縁では様々な背景の方のお世話をして参りました。
芦屋というエリアは、長い歴史を持つ富裕層や、先祖からの伝統を重んじる方が住む特殊な雰囲気があり、芦屋縁にも同じく「家同士の釣り合いの取れた結婚」を求める方が多くご相談に来られます。
このことは一般的には、排他的に感じられるかもしれません。
ですが私は長年そういった会員様のお悩みを伺ってきて、誰もが羨む華麗なる一族であっても、一般の私たちには計り知れない辛さや重みを感じておられ、またそれを理解してもらえるところが少ないのだと常々感じてきました。
代々の医師家系や資産家家系、また大企業の創業家や先祖代々の地主、旧家など。
それぞれ悩みの角度は違うのですが、共通するのは「家を絶やしてはいけない」という責任を背負っておられるように感じます。
親御様、ご本人で感覚の違いがある時ももちろんありますが、沢山の方を見てきた私からの意見はやはり「育った環境が近い」ということが、結婚後の幸せに繋がると実感しております。
前置きが長くなりましたが、これまであまり触れてこなかった「家同士の結婚の実態」を踏まえて、そういった方々にも幸せな結婚ができるポイントをお伝えできればと思いますので、ご参考にして頂ければ幸いです。
育った環境を知るには釣書、身上書
結婚するお相手とは価値観が近い方がお互いを理解しやすく、そして幸福度も高い傾向にあります。
その価値観を形成するのが「育った環境」ですので、とても大切なものになります。では「育った環境」は一体何でジャッジするのかというと、ざっくりわかりやすく言うと生活スタイルの近い人=育った環境が近いということになるかと思います。
例えば、住んできた場所、地域などもそうですし、幼い頃からの教育レベルや経済的な感覚、親の職業、家族の仲の良さ、家庭内の幸福度なども関係してくると思われます。
それらは下記の身上書、釣書と呼ばれる履歴書のようなものに記載し、お見合いをする際に(もしくは交際する際に)交換し両親や親族も納得の上でお話が進んでいきます。
釣書、身上書から読み解くのは仲人の感覚
上記のような釣書を交わしたとしても、その内容を読み解くことが出来なければ、釣り合いの取れたお相手と出会うことができません。
私もこの仕事を始めた当初は、資産的な釣り合い、はたまた学業レベルの釣り合い、歴史のあるお家など、ピンとこないこともありましたが、10年以上色んな会員様のご縁組みをしてきて、ようやく理解できるようになってきました。
文字だけではない家の雰囲気や、同じ医師家系であっても、勤務医のお家と開業医のお家は全く違いますし、資産総額の釣り合いは取れていても、守っていくお家と使っていくお家であっても違います。それらをヒアリングで各家庭が大切にされている物事を伺ったり、家庭の雰囲気なども読み解いていきます。
こればかりは感覚がものを言うので、幸せなご縁組みを望むのであれば、自身の感覚をフラットに理解してもらえる仲人に依頼するのがベストだと思います。
一番大切なのは結婚する本人同士
そして最後に最も大切なのは、当然のことながら結婚する本人同士の気持ちです。
上記2点ができているのであれば、ご本人も安心してお相手と気持ちを育んでいくことができます。
家同士の結婚を望むお家出身の男性、女性共に、幼い頃からお見合いでの結婚を決められている方も少なくありません。恋愛適齢期であってもお相手を傷つけることになっては、とぐっと恋愛感情を我慢してきました、というお話を伺ったことも何度もあります。
そんな辛い気持ちを経験し、晴れてお見合いで出会った方とは、本当に幸せになって頂きたいと心から思います。そのためにも私たち仲人はお二人の舞台を用意するべく、釣り合いの取れた方、ご両親ご親族の納得できるお家を探して参ります。
価値観の近いお相手とは気心も知れて、これまであまり理解してもらえなかった感覚も分かり合えることだと思います。
ご両家のお幸せを心からお祈りしつつ、芦屋縁はこれからも沢山の方のお役に立てればと思います。